誰かの夢の中にいるような、不思議な映画の森。

2023年夏の終わり、短編映画『ステップ by ステップ』を夜空と交差する森の映画祭にて上映していただきました。
出店やアートの展示、映画とホットワイン。
誰かの夢の中にいるような、忘れられない一日になりました。

こんにちは。ネクシネマの田代です。

これを書いている今は2024年の始め。窓からは葉を落として少しやせた街路樹と、箒で撫でたような細い雲がかかる冬の青空が見えています。

2023年夏の終わり、短編映画『ステップ by ステップ』を夜空と交差する森の映画祭で上映していただきました。

僕が「夜空と交差する森の映画祭」を知ったのは数年前。
まず、もう、名前の詩的な響きに心惹かれたのですが、HPを見て「おぉ~」とため息がでました。
爽やかなタッチのイラスト、幻想的で柔らかな電飾で飾られた会場、「野外映画フェス」というキャッチフレーズ。

夜空の下で、皆で映画を楽しむ。
どんな場所で、どんな交流になるのか、どんな体験になるのか。
こういうコンセプトを発想し、それを本当に実行している方がいること自体に、胸が躍りました。
そんな風に気になっていた映画祭だったもので、上映決定のお知らせを頂けたときはとても嬉しかったです。

そして映画祭当日、会場に直通している高速バスに乗り込むと、若い方がたくさんいらして『ハリーポッター』や『パディントン』の話がちらほらと聞こえてきて、大学の映画サークルの旅行かなにかに同行しているような気分になりました。
混ぜてもらって、自分も心が若返るというか……。――こう書くと、かえって自分のなかの老いに思いを巡らせるものですね。

そうして山あいの会場に着き、まず向かったのが出品者向けの広場。他の監督さんたちも車座になっていて、席に着き「『ステップ by ステップ』の田代です」と告げる。すると案内をしてくれた方の表情がパッと明るくなりました。
まさにその人が上映作品の選考を担当なさっていて、『ステップ by ステップ』を推してくれて、上映決定のメールに講評を書いてくれた方だったのです。

着いて早々、熱のこもった口調でとても素敵な感想をいただけた。
それも、普段から映画をたくさん見ていて、本当に映画が好きな方から。
書いている今でも、「いやぁ。あの瞬間は本当に嬉しかったなぁ」と胸の温度が少し上がるようです。そんな風に、映画祭が始まりました。

夜空の下、ランタンの明かりを頼りに各会場まで歩くのも夢見心地な楽しい体験でした。

2023年の夜空と交差する森の映画祭は「野外映画フェス」のキャッチフレーズの通り、広いキャンプ場のなかに四つか五つの上映会場と宿泊用のテントスペースがあり、キャンプ場を丸ごと貸切った映画祭でした。
耳を澄ませるとどこかから映画の上映中の音が漏れ聞こえてくる。気になった作品を観に行くのもよし、広場にある出店やアートの展示に触れてみるのもよし。
焚き火で暖を取ったり、ホットワイン片手に他の監督さんたちとおしゃべりしたり。
良い時間でした。
映画の形も楽しみ方も、型にはめる必要はないよな、と心から思いました。

大きな文化祭のような、それとも誰かの夢の中にいるような。
忘れられない一日になりました。

映画祭スタッフの皆さん、『ステップ by ステップ』を上映していただき本当にありがとうございました。

そして、この記事を読んでくれた皆さん。
「夜空と交差する森の映画祭」、ぜひチェックしてみてください。
きっと特別な一日になります(映画祭HP)。

|映画祭でのひとコマ|

写真は夜空と交差する森の映画祭の公式SNS(Instagram)からお借りしました。

短編映画『ステップ by ステップ』。
2024年には配信等で皆さんにお届けできればと思っています。多くの方に出会ってもらえますよう。

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